言葉のクスリ、菜根譚を読む5(3分の1の教え)

菜根譚ビギナーズ・クラシックス、湯浅邦弘

処世術を教えてくれる中国古典名著「菜根譚」ですが、養生訓として読むこともできると思います。

前集13条
経路窄処、留一歩与人行(けいろのせまきところは、いっぽをとどめてひとのゆくにあたえ)
滋味濃的、減三分譲人嗜(じみのこいものは、さんぶをげんじひとのたしなむところにゆずる)
此是渉世一極安楽法(このこれよをわたるにひとつのきわみのあんらくのほうなり)

※意訳
道の狭いところは一歩立ち止まって人に道を譲り、味の濃い豪華な料理は3分の1を減らして隣の人に与える。これこそ、世の中を渡っていくためのたった一つの、究極の、安楽な方法なのである。

※鑑賞
人に道を譲るというのは、「先に行かせる」ということですね。昨今問題になっている「あおり運転」とは正反対の通行方法です。そして、一人前の料理が目の前に来ても、3分の1を隣の人にあげちゃうんです。3分の1減らすと約66パーセントになります。昔から「腹八分目は医者要らず」と言いますが、菜根譚では「腹6割6分」という教えなんですね。

※参考記事

断食でサーチュイン遺伝子のスイッチを入れる


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