ビタミン

ビタミンは、ヒトの代謝に必要な栄養素のうち、炭水化物、脂質、タンパク質に含まれない有機化合物です。体内の様々な代謝に使われる酵素を助ける補酵素として使われており、不足すると種々の欠乏症状が出てしまいます。15世紀、大航海時代に保存食ばかり食べていた船員が謎の病気「壊血病」で大量死しましたが、これが後日、生野菜・果物などに含まれる栄養素(ビタミンC)欠乏症であると分かり、「死なない酸= ascorbic acid 」アスコルビン酸と名付けられ、それがまたビタミンCと再定義されました。発見された順番に、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、、などと名付けられており、水に溶けやすいものと、脂質に溶けやすいものに分けられています。脳の6割は脂質ですから脂溶性ビタミンはブレインフードです。

ビタミンに関する書籍リスト

脂溶性ビタミン
ビタミンA・・・粘膜保護、免疫維持=レバー、卵、牛乳など。
ビタミンD・・・セロトニン合成=サケ、まいたけ、しいたけ。コレステロールを原料として20分~2時間程度の日光浴により皮膚で合成されるため、昼食後の日光浴が特に大事です。冬季うつ病(ウインターブルー)は日光浴不足でビタミンDが不足することが原因とされています。糖尿病の発症予防効果も示唆されています。
ビタミンE・・・血行改善=アーモンドなど。
ビタミンK・・・血液凝固機能、骨形成、血糖抑制、脂質抑制、抗炎症特性が期待されています。モロヘイヤ、納豆、ブロッコリー、ほうれん草、小松菜で摂取できます。

水溶性ビタミン
ビタミンB・・・代謝に役立つ補酵素=レバー、ニンニク、納豆など。特にB6、B9(葉酸)、B12が重要。神経伝達物質の代謝に必要なことから「心のビタミン」とも呼ばれます。「脳のビタミン」ですね。
ビタミンC・・・補酵素、鉄吸収=柑橘類、野菜。

ビタミンCはミネラルの吸収を促進しますので、これを摂ることは鉄を含めた様々なミネラル分を摂ることと同じことになります。鉄は神経伝達物質(セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなど)の合成に使われており、結局、ビタミンCを摂ることは神経伝達物質の不足を防止することになります。

日本人に足りないビタミンは、ビタミンA、B1、B2、Cと言われています。脳の健康を考えれば、まずこの摂取不足を解消することが第一歩になります。この4つのビタミンを一挙に摂れる食材が、モロヘイヤ、あしたば、ほうれんそう、アセロラ、海苔、ワカメです!

加工食品より食材を自分で調理して摂取することが望ましいですが、忙しい時などは、マルチビタミンを摂取することも良いでしょう。水なしで食べれるグミタイプがオススメです。

UHA味覚糖、マルチビタミングミ

マルチビタミン摂取で子供のIQが向上したという研究があります。二重盲検法による7つの研究のうち、5つはマルチビタミンミネラルによるIQ向上を認めているが、2つは否定しているとされています。

※Proceedings of the Nutrition Society (1992) 51
https://www.cambridge.org/core/services/aop-cambridge-core/content/view/C39A5D8E8D86B50E902C886C88D3F94A/S0029665192000454a.pdf

マルチビタミン並に多数の栄養素を含有するのが、エジプトで「野菜の王様」と呼ばれ愛好されているモロヘイヤです。モロヘイヤは、アラビア語で王様の野菜という意味で、ビタミンA、B1、B2、B3、B5、B6、B9、C、E、Kが豊富に含まれています。ミネラルも、カリウム、カルシウム、マグネシウムが豊富です。スーパーなどで見つけたら必ず買うようにしましょう。軽く茹でておひたしにして食べると美味しいです。刻んで納豆と一緒に食べても美味です。ストレート野菜ジュースを自分で造って飲むのがお勧めですが、野菜ジュースを買うときはモロヘイヤが入っている物を選びましょう。

モロヘイヤ入り、伊藤園「一日分の野菜」

モロヘイヤ入り、カゴメ「野菜一日これ一本」