1960年代にレイチェル・カーソンさんが「沈黙の春」で問題的したDDTなど化学物質の乱用ですが、21世紀の問題点は、ネオニコチノイドに移ってきています。
ヒトなど哺乳類には毒性が低いが、昆虫には絶大な毒性があるというネオニコチノイド系農薬ですが、ハチの大量死問題(蜂群崩壊症候群、いないいない病)などとの関連性が指摘されています。生態系に与える影響が想定よりも大きいのではないかと議論されているのです。
1990年代から大量使用が開始されましたが、同時期から、世界各地でミツバチの大量死・大量失踪が報告され、既に2007年春までに北半球から4分の1のハチが消えたとされています。それで、欧米では予防原則に則りネオニコチノイド系農薬の規制が始まりましたが、日本では因果関係がはっきりしていないこともあり十分な規制が始まっていません。それで、この問題を啓蒙し注意喚起する団体の活動も増えています。
ネオニコチノイドのヒトへの影響
ヒトへの急性毒性は無いことは分かっていますが、長期間曝露された場合の慢性毒性がどうなるのか、それは未解明です。ネオニコチノイド系農薬に長期間曝露された場合にどのような影響があるかは分からないのです。ネオニコチノイドは神経毒なので、神経作用に影響がある可能性があります。それは、成長、発達、運動、記憶、認知、精神作用全般に影響し得ることになります。
日本はネオニコチノイド後進国
ネオニコチノイド系農薬の規制は日本より欧米で強化されていますから、ネオニコチノイドに関して「国産より欧米食材の方が安全」な可能性があります。それは驚くべき事情ですが、国産農産物でも、有機JASなどネオニコチノイド系を使用していない食材であれば比較的安全かもしれません。それは、必然的に高価な食材ということになります。国産の無農薬無肥料農産物(自然栽培)が最強ということになります。価格も最強ですが!
スーパーに行ったら最も高い野菜や肉類を買いましょうということになります。あるいは、スーパーに行かず自分で栽培するか、専門店で食材を調達しましょう。理不尽ですが、家族を守るために、自然食材を探し求めるべきでしょう。
※参考書籍
※参考記事
http://www.naro.affrc.go.jp/archive/niaes/sinfo/publish/niaesnews/104/10406.pdf
コメントを残す