言葉のクスリ、菜根譚を読む10(空腹を愛せ)

菜根譚ビギナーズ・クラシックス、湯浅邦弘

処世術を教えてくれる中国古典名著「菜根譚」ですが、養生訓として読むこともできると思います。

後集34条

禅宗曰、飢来喫飯倦来眠(ぜんしゅうにいわく、うえきたらばはんをきっし、うみきたらばねむるべし)
詩旨曰、眼前景致口頭語(しのしにいわく、がんぜんのけいをこうとうのごでいたすべし)
蓋極高寓於極平、至難出於至易、有意者反遠、無心者自近也(けだしきょくこうはきょくへいにぐうし、しなんはしいにいで、いのあるものはかえってとおく、むしんのものはおのずからちかし)

※意訳
禅宗の教えで、「腹が空いたら食事をして、眠くなったら寝るべし」というものがある。

詩歌の教えで、「目の前の光景を平易な口語で描写せよ」というものがある。

思うに究極の真理は平凡に宿るものだし、至難の業は平易な動作にやどっているし、色々考えちゃう人はダメだし、無心の境地に至れば自然に達成できるのだ。

※鑑賞
仏教と詩歌の教えで、自然にやりなさいというものを紹介して、社会生活でも自然に進むことは大事ですよという教訓を教えているのですが、養生訓としては、「お腹がすいてから食べなさい。お腹が空いてないのに食べるな。」と読めるし、「眠くなったら寝ちゃえ。夜更かしは良くないぞ。」と読むことができるのですね。食事の時間になってもいつもより空腹にならないことがありますが、それは何らかの体調によるサインなんですね。時間が来たからといって機械的にいつもと同じ量を食べるのは健康に良くないですよと教えてくれているのです。体調に合わせて食べる量を変えましょうということなんですね。睡眠だって、いつもより早く眠くなることがあるかもしれませんが、そういうときは素直に寝ちゃいましょうということなんですね。そういう生活が脳の健康にも良いと解釈しましょう。

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