この本を読んで知りました。我々が戦っているのは、セリアック病ではなく「非セリアックグルテン過敏症」というものなんですね。non-celiac gluten sensitivity、NCGSは、作用機序や診断基準が確立していない困った症状ですが、花粉症がひどいとか、不眠症だとか、便秘とか、頭痛とか、精神不安定、生理不順などの「ちょっとした不調」の原因かもしれないと指摘されています。この検査をやれば分かるという明確なものは無く、「セリアック病」や「小麦アレルギー」の検査をやって、それが否定された後にNCGSじゃないかと疑われることになるようです。
それで試しに3週間グルテンフリー生活をやってみて、体調が変わったらNCGSじゃないかと推測できるというわけです。あるいは、半年間グルテンフリーをやって花粉症の季節になり、去年よりも軽ければNCGSだったんじゃないかということになるわけです。なんとも気の長い話ですが、人類とグルテンの交際は8千年前の農業革命から始まった「つい最近」の出来事だったのです。日本人なんて、ずーっと米や雑穀が主食だったのですから、パンやパスタなどの小麦グルテン食品を沢山食べるようになったのは第二次大戦後、まだ百年にも満たない短期間なのです。
平成30年度食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業報告書(消費者庁)
平成30年の消費者庁の調査で、18歳以上のアレルギー原因食品の1位が小麦(グルテン)になっています。アレルギーの手前のグルテン過敏症も多いでしょう。「なんとなく不調」というのはグルテン過敏症を疑うことが出来ると思います。
上記の本には、グルテンフリー(グルテンからの解放)を生活に取り入れるためのヒントが詰まっています。印象に残った事項を列挙しますので各自本を読んでみて下さい。
- ストイックにならなくてもいい。週末だけのグルテンフリーから試してほしい。
- コンビニではパンではなくオニギリを選ぶ。
- ランチはイタリアンより和食の定食屋。
- 市販のグルテンフリーパスタを試す。
- グルテンフリースイーツ(ヴィーガンスイーツ)を探してみよう。
- 酒類はビールより日本酒やワインを。
- 米粉のパンを探してみよう。
- オートミールを試そう。
※参考記事
コメントを残す