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言葉のクスリ、古今和歌集より、雑歌1首

古今和歌集は、醍醐天皇の勅命により万葉集に撰ばれなかった古い時代の歌から、紀友則、紀貫之、凡河内躬恒、壬生忠岑ら、撰者の時代までの古今の和歌の名作を選んで編纂し、延喜5年(905年)4月18日に奏上された初の勅撰和歌集です。

雑歌1首、ご紹介致します。

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世の中は
夢かうつつか
うつつとも

夢ともしらず
ありてなければ

よみ人しらず

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意訳

この世は一体全体どうなっているのだろう
夢じゃないかと思えるし、現実のようにも思える。

現実なのか夢なのか、さっぱり分からないのだ。
私自身、この世に存在しているようでもあるし、
存在していないようでもあるよなあ。

鑑賞

非常に理屈っぽい歌ですが、不思議な魅力がありますね。夢と現実の区別がつかないというのですから、もしかすると仲間と酒を飲んで酩酊しているのかもしれません。それで寝てしまって夜中に目が覚めたのかも知れません。ぼーっとして、夢の世界と現実世界の区別がつきません。そうか、元々、酔っていない時でも、その区別は曖昧なものかもしれないなあと歌っているわけです。価値観を相対化しているわけです。「もうダメだ!」なんて悲観するなと、どうせこの世は夢みたいなものだよ、気にするなと、この歌は教えてくれるようです。