睡眠と免疫力の関係

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-001.html

新型コロナウイルス対策で「免疫力を維持するために睡眠を良くとりましょう」と推奨されていますが、それはどういう根拠で、どういうメカニズムでそのように推奨されているのでしょうか。

※参考論文、睡眠と感染に対する免疫の双方向関係

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4568388/

この論文では、ウイルスおよび細菌感染症と睡眠の相互作用について様々な事例が紹介されています。ウイルスや細菌感染により眠くなる場合(ナルコレプシー)もあるし睡眠障害を起こす場合もあります。インフルエンザワクチンを打った時にも眠くなることがありますね。

多くの免疫応答の急性期には、睡眠パターンが変化し、通常、徐波睡眠(SWS、ノンレム睡眠、深い睡眠)の持続時間が長くなり、その結果、覚醒とレム睡眠が減少します。これは、エネルギーの多くを免疫系に充てて感染を取り除くために生物が使用するメカニズムである可能性があるということです。ウイルスと闘うために全エネルギーを免疫機構に集中させるということなんですね。そのために自然に眠くなるような生体システムがあるが、人間の場合は意図的に睡眠をとるようにすることもできるわけです。

※参考論文、自己免疫性リウマチ疾患と睡眠

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26402614

この論文によれば、睡眠障害は自己抗体産生を誘導する免疫系異常を引き起こし、全身性エリテマトーデス、強皮症または関節リウマチなどの自己免疫疾患の発症につながる可能性があるということです。実験モデルでは、睡眠不足が自己免疫疾患の発症を誘発する可能性があることが示唆されているということです。若い頃は完徹だってへっちゃらでしたが、年を取ると夜更かしは禁物ですね。

※参考論文、睡眠と免疫の不思議な関係

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/42/5/42_5_322/_pdf

コロナウイルスに勝つためには、やはり規則正しく7時間きちんと寝るという作戦が有効でしょう。睡眠を促進する食品成分を摂るのも良いでしょう。GABA(ガンマアミノ酪酸)グリシンテアニンなどが「睡眠の質を高める」という機能性食品表示を認められています。

市販薬で寝ちゃうという作戦も良いでしょう。市販薬を規定量飲むだけだったら副作用もそれほど大きくないですから、非常事態宣言のこの時期であればコロナ対策として臨時に飲む程度であれば有効な作戦かと思います。

※参考食品、市販薬

グリコ、GABA for sleep

ハウス、ネルノダ粒タイプ

ファイン、グリシン3000

アサヒ、ネナイト

皇漢堂製薬、リポスミン

エスエス製薬、ドリエル


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です