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言葉のクスリ、菜根譚を読む9(糖質制限の勧め)

菜根譚ビギナーズ・クラシックス、湯浅邦弘

処世術を教えてくれる中国古典名著「菜根譚」ですが、養生訓として読むこともできると思います。

後集33条

悠長之趣、不得於醲釅、而得於啜菽飲水(ゆうちょうのおもむきは、じょうげんよりえず、せつしゅくいんすいよりえる)
惆悵之懐、不生於枯寂、而生於品竹調糸(ちゅうちょうのかいは、こじゃくよりしょうぜず、ひんちくちょうしよりしょうず)
固知濃所味常短、淡中趣独真也(もとよりしるべし、こいところのあじはつねにみじかく、あわいなかのおもむきはひとりしんなり)

※意訳
心がゆったりした様は、濃い酒を飲んでも得られず、むしろ質素な豆汁とか水を飲んでいるときに得られる境地である。

嘆き悲しむ気持ちは、冬の枯れた寂しい景色から生まれるのではなく、竹笛や弦楽器を楽しんでいる時に生じるものだ。

最初から肝に銘じるべきだ、味の濃い豪勢な料理は長く楽しむことはできず、薄味の質素な料理の中にこそ楽しみがあるということを。

※鑑賞
これは反対言葉みたいになっているのですね。美味しい酒を飲んでもリラックスなんてできませんよ、質素な豆汁とか水を飲んだ時にリラックスできるのですよというのです。そして管弦のバカ騒ぎをやっても心は空しくなるばかりで、静かな冬の景色では気落ちすることは無いものだと言うのです。要するに、精神を安定させたかったら、糖分を控えて、派手な宴会も控えなさいと諭しているのですね。糖分を控えるというのは血糖値を意識せよということですね。現代では糖尿病はうつ病の危険因子と言われています。質素な豆汁というのは低糖質の豆類の食事ということで、糖質制限ダイエットみたいな話なんですね。糖質制限は精神が安定しますよという教訓になっているわけです。16世紀にどうやってそんな事が分かったのか不思議ですが、経験的に得られた知識なんでしょう。

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