養生訓その1、日光浴ウォーキングの勧め

養生訓は、1712年に福岡藩の儒学者、貝原益軒によって書かれた健康指南書です。84歳で亡くなる前年83歳の時の著作です。当時の平均寿命は35歳程度ですから84歳が如何に長寿であるか分かると思います。健康診断も、抗生物質も、抗ウイルス薬も何も無い時代に84歳まで生きたことがどれほどインパクトあることか想像に難くありません。

貝原益軒は、現代の二重盲検によるエビデンスの確立法などの技法やツールを一切使わずに、日々の観察、思索と実践から、膨大な健康法を編み出しました。読んでみるとなかなか抽象的で難しい部分もありますが、「脳に良い健康法」もいくつかありましたので、すこしずつ御紹介してみたいと思います。

著作権がありませんので、ネットでも読めますが、書籍を手にとって読むことも有益だと思います。昼食後に養生訓を手に公園に出かけ、少し読んで帰ってくるような健康法が考えられます。

※wikipedia養生訓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A4%8A%E7%94%9F%E8%A8%93

※中村学園大学によるWEB版養生訓
http://www.nakamura-u.ac.jp/library/kaibara/archive03/text01.html
 
※書籍なら
「すらすら読める養生訓」立川昭二、講談社+α文庫
 
8巻12訓

天気和暖(かだん)の日は、園圃(えんぼ)に出、高き所に上り、心をひろく遊ばしめ、欝滞(うつたい)を開くべし。時時草木を愛し、遊賞せしめて、其意(こころ)を快くすべし。されども、老人みづからは、園囿(えんゆう)、花木に心を用ひ過して、心を労すべからず。

意訳

天気が良く暖かい日は、菜園を見に行き、小高い丘に登り、心が広々とするような感覚を味わって、憂鬱な気分を開放しなさい。いつも植物を愛し、鑑賞して快さを感じなさい。ただし、老人が自分で菜園や花壇を管理して心労になるのは逆効果である。

鑑賞

この訓では、現代的に言うと「日光浴」「リズム運動ウォーキング」「植物セラピー」によりセロトニンを増やしなさいということを説明していますね。しかも、これらの行動で「頑張り過ぎるな」ということまで警告してくれているわけですね。リラックスした気持ちが大事だと言うわけです。

※参考書籍
「セロトニン脳健康法」有田秀穂、中川一郎、講談社+α新書


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