mood foods は、直訳で気分食品、気分を良くする食べ物という意味ですね。さらに、うつ病を予防する食べ物という意味もあるようです。欧米ではブレインフード同様に研究が盛んで、エビデンスに基づくムードフードの調査を行うコンソーシアム(共同研究組織)が運営されています。
研究は継続していますが、現時点(2019年3月時点)の成果の要約が公表されています。
https://www.moodfood-vu.eu/wp-content/uploads/2019/03/scientificsummary-a4_v3.pdf
うつ病の予防について
・前向きコホート研究(比較追跡研究)のメタアナリシス(文献研究)からの限られたレベルの証拠によると、健康的な食生活を継続することにより、一般的な集団において、抑うつ症状を軽減する可能性があります。
・魚、果物、野菜を定期的に摂取することが鬱症状の軽減に役立つ可能性があるという限定的な証拠が認められます。
・特定のサプリメントの摂取により鬱病を予防できるという証拠は見つかっていない。
・肥満の人にとって、減量が抑うつ症状を軽減できるという強力な証拠があります。
・砂糖や精製穀物、さらにはジャンクフードやファストフードがうつ病の発症に悪影響を与える可能性があるという兆候がいくつかあります。
大うつ病(MDD)の治療について
•2件の小規模試験で、MDD患者では健康的な食事パターンによって抑うつ症状が軽減されることが示されています。
•抗うつ薬を使用しているMDD患者のオメガ3サプリメント(具体的には1g /日以上のEPAおよびDHA)がうつ症状にわずかでも有益な効果をもたらす可能性があるという強力な証拠があります。
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なんとも抽象的な結論ですが、証拠に基づいた科学的知見をまとめようとするとこのようになってしまうのかもしれません。しかし、野菜と果物と魚と全粒粉がムードフードであるということは間違い無さそうです。
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