食事炎症指数(DII)

Dietary inflammatory index = 食事性炎症指数ご存知ですか?食物ごとの炎症の原因になりやすさを数値化した指数です。最新研究で、この食事性炎症指数と、うつ病との関連性が指摘されています。炎症指数の高い食事にうつ病リスクがあるというレポートがありました。

※食事性炎症指数とうつ病の関連性を報告する論文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30319085

※食事性炎症指数の文献報告論文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3925198/

上記論文に、食事性炎症指数のリストがありましたので参考のために引用します。意外にアルコールが炎症低減に役立つと分かります。「酒は百薬の長」とはこのことを表現しているのかもしれません。

食品名    炎症スコア
アルコール(g) –0·278
ビタミンB12(μg) 0·106
ビタミンB6 (mg) –0·365
βカロテン(μg) –0·584
カフェイン(g) –0·110
炭水化物(g) 0·097
コレステロール(mg)0·110
エネルギー(kcal) 0·180
オイゲノール(mg) –0·140
総脂質(g) 0·298
食物繊維(g) –0·663 ※全粒粉、大麦、ごぼう、こんにゃく
葉酸(μg) –0·190
ニンニク(g) –0·412
ショウガ(g) –0·453
鉄分(mg) 0·032
マグネシウム(mg) –0·484 ※海藻、豆腐
一価不飽和脂肪酸(g)–0·009 ※オリーブオイル
ナイアシン(mg) –0·246
オメガ3脂肪酸(g)–0·436 ※えごま油、あまに油、魚、くるみ
オメガ6脂肪酸(g) –0·159
タマネギ(g) –0·301
タンパク質(g) 0·021
多価不飽和脂肪酸(g) –0·337
ビタミンB2(mg) –0·068
サフラン(g) –0·140
飽和脂肪酸(g) 0·373
セレン(μg) –0·191
ビタミンB1(mg) –0·098
トランス脂肪酸(g) 0·229
ターメリック(mg) –0·785 ※カレースパイス
ビタミンA(RE) –0·401
ビタミンC(mg) –0·424
ビタミンD(μg) –0·446
ビタミンE(mg) –0·419
亜鉛(mg) –0·313
紅茶・緑茶(g) –0·536
フラバン-3-オール(mg)–0·415 ※カテキン
フラボン(mg) –0·616
フラボノール(mg) –0·467
フラバノン(mg) –0·250
アントシアニジン(mg) –0·131 ※ブルーベリー
イソフラボン(mg) –0·593 ※大豆など
コショウ(g) –0·131
タイム・オレガノ(mg) –0·102
ローズマリー(mg) –0·013

これを見ますと、「飽和脂肪酸の摂りすぎは良くないんだな」、「食物繊維をもっと摂った方が良いんだな」「オメガ3脂肪酸は身体に良いのだな」「ターメリック=カレーは健康に良いんだな」というような、従来の栄養学でも一般的に言われてきたことと同じことが見えてきて意外な気もしますが、抗炎症の側面から見てもそういう結論なのかなと再確認できました。


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