涙を流すことによりストレス軽減作用があるという研究があります。光トポグラフィ解析法という、脳の血流量を測定する装置を使って、「泣きのビデオ」を見たときの脳の前頭前野(感情をつかさどる部分)の活動状況を調べたところ、「恐怖のビデオ」や「笑いのビデオ」を見たときよりも血流量が増えて、心理テストをしてみると、混乱および緊張・不安の尺度が改善したということです。ストレスがうつ病の原因になるという研究もありますから、涙を流すことはうつ病の対策になる可能性がありますね。涙には心のリセット効果があるのかもしれません。
※涙とストレス緩和、有田秀穂
http://www.msd-life-science-foundation.or.jp/banyu_oldsite/symp/about/info/pdf/3-6_085_089.pdf
この論文には、「泣きのビデオ」がどんなものなのか明かされてないので、ここに推測したものを列挙してみましょう。「古い」「ダサい」「子供っぽい」「乙女チック」などとバカにせず、たまにはビデオで涙を流してスッキリする体験も必要ということでしょうか。大河ドラマとか、朝の連続テレビ小説とかも意外に効用がありそうです。定番の「おしん」とか「独眼竜政宗」とか「大地の子」とかも良いでしょう。NHKオンデマンドで見れますかね。不思議なことに、感動する映画は何度見ても感動できますね。自分に合った「泣ける映画」を選んでおいてたまに見るという方法も良いと思います。
※ストレス科学研究 2015, 30, 138-144、山口県立大学看護栄養学部の論文
https://www.jstage.jst.go.jp/article/stresskagakukenkyu/30/0/30_138/_pdf
有田秀穂、脳からストレスを消す技術
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