これは、マウスを3グループに分けて、「通常食」「高脂肪食」「炭水化物抜き」の食事で1年間飼育したところ、「通常食」と「高脂肪食」の死亡率に差は無かったが、「炭水化物抜き」のグループは死亡率が上昇して見た目も老化が進行したという報告です。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」と言いますが、糖質制限ダイエットもやり過ぎは良くないという事でしょうか。
マウスもヒトも、「糖新生」の代謝回路を用いて体内でタンパク質や脂質からブドウ糖(グルコース)を生合成できますが、食事からの炭水化物抜きで、全てを糖新生だけで賄うことはできないということなんですね。上記実験は動物実験なので「炭水化物抜き」の食事を試すことができましたが、実際の人間生活では炭水化物を完全に抜くことは事実上不可能ですから、それほど心配する必要は無いでしょう。普通の人は、脳の働きを健康に保つために「炭水化物の摂りすぎ」に気をつけるだけで良いでしょう。
一般的な糖質制限食は1日130g未満の糖質を目指すと言われています。例えば、オニギリ1個で約40gの糖質ですから、毎食1個のオニギリを食べて、あとは肉とか野菜を少々食べる程度であれば、立派な糖質制限食ですし、「糖質を抜きすぎ」という心配も無いのです。
外食とか弁当とかインスタント焼きそばとかの栄養成分を見ると、1食100gを超える炭水化物ということも珍しくありません。そんな食事を続けたら脳に良くないですね。
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