ヒトが利用しているアミノ酸20種類のうち、9種類が必須アミノ酸(体内合成できない)、11種類が非必須アミノ酸(体内合成できる)と習いましたね、小学校の家庭科とか体育で。
でも、11種類の非必須アミノ酸が更に3種類に分かれるなんて御存知でしたか?
それが、準必須アミノ酸、条件つき必須アミノ酸conditionally essential amino acids、不必要アミノ酸 dispensable amino acids, non essential amino acidsです。
※準必須アミノ酸、、、乳幼児の体内合成が不十分なアミノ酸。アルギニン、システイン、チロシン。
※条件つき必須アミノ酸、、、乳幼児や病態生理学的に不足しがちなアミノ酸。アルギニン、システイン、チロシン、グリシン、グルタミン、プロリン。
※不必要アミノ酸、、、 体内合成が充分なので食物から摂る必要は本当に無い。アラニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、セリン。
「病態生理学的に不足しがち」という言葉は難しいですね。高血圧、糖尿病、脂質代謝異常など生活習慣病の場合や、高齢者で不足する可能性が高いと考えれば良いでしょうか。そうなると、条件つき必須アミノ酸というのは、子供と高齢者にとっての必須アミノ酸と考えて良いかもしれません。
条件付き必須アミノ酸を多く含む食品をリストアップします。
アルギニン・・・ゼラチン、カツオ節、高野豆腐、湯葉、ピーナッツ、鶏卵、大豆、ゴマ、肉類、魚類
システイン・・・鶏卵、ホタテ貝柱、大豆、小麦、湯葉、カツオ節、肉類、魚類
チロシン・・・鶏卵、大豆、小麦、カツオ節、チーズ、海苔、肉類、魚類
グリシン・・・ゼラチン、ホタテ貝柱、するめ、カツオ節、鶏卵、大豆、肉類、魚類
グルタミン・・・鶏卵、大豆、肉類、魚類
プロリン・・・ゼラチン、チーズ、鶏卵、大豆、肉類、魚類
いろんな栄養成分表を見ましたが、結局「鶏卵、大豆、肉類、魚類」に集約されると思います。子供も高齢者もオカズをしっかり摂れということですね。醤油や味噌や納豆などの発酵食品は生食材よりもアミノ酸が増えますので積極的に摂りましょう。