蓮の実に含まれるアルカロイド、ロツシンに、鎮静、滋養強壮などの作用があるそうです。蓮の実茶や、蓮餡(蓮蓉)月餅などで試してみましょう。
アルカロイドは、アルカリ性(塩基性)の有機化合物で、植物に含まれる微量成分です。
天然由来の有機化合物ということですが、コカインなど覚醒剤や、モルヒネなど麻薬も、アルカロイドであり強力な向精神作用がある毒劇物です。それぞれのアルカロイドの効能作用は全て解明されているわけではありませんので、摂取量に注意を要します。ただし、当該食材を普通の食事の量だけ食べるのであれば何ら心配は要らないでしょう。サプリメントに精製されたものなどは要注意です。実際に、ダイエットサプリメントとして使われたエフェドリンでは死亡事故も起きています。
要するに、ファイトケミカルの一種であるアルカロイドは諸刃の剣になり得るということですね。伝統的に食べられてきた食材を、伝統的なやり方で、食べることには精神の安定に役立つ可能性もあるということですね。中国人が蓮の実まんじゅうを食べるのも、日本人が習慣的に緑茶を飲むのも、同じような意義を有することかもしれません。経験的に気分が落ち着くことを理解していたのかもしれません。