養生訓その3、部屋の中で居る位置は!

養生訓は、1712年に福岡藩の儒学者、貝原益軒によって書かれた健康指南書です。84歳で亡くなる前年83歳の時の著作です。当時の平均寿命は35歳程度ですから84歳が如何に長寿であるか分かると思います。健康診断も、抗生物質も、抗ウイルス薬も何も無い時代に84歳まで生きたことがどれほどインパクトあることか想像に難くありません。

貝原益軒は、現代の二重盲検によるエビデンスの確立法などの技法やツールを一切使わずに、日々の観察、思索と実践から、膨大な健康法を編み出しました。読んでみるとなかなか抽象的で難しい部分もありますが、「脳に良い健康法」もいくつかありましたので、すこしずつ御紹介してみたいと思います。

著作権がありませんので、ネットでも読めますが、書籍を手にとって読むことも有益だと思います。昼食後に、養生訓を手に公園に出かけ、少し読んで帰ってくるような健康法が考えられます。

※wikipedia養生訓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A4%8A%E7%94%9F%E8%A8%93

※中村学園大学によるWEB版養生訓
http://www.nakamura-u.ac.jp/library/kaibara/archive03/text01.html
 
※書籍なら
「すらすら読める養生訓」立川昭二、講談社+α文庫
 

5巻2訓

つねに居る処は、南に向ひ、戸に近く、明なるべし。陰欝(いんうつ)にしてくらき処に、常に居るべからず、気をふさぐ。又かがやき過たる陽明の処も、つねに居ては精神をうばふ。陰陽の中にかなひ、明暗相半(なかば)すべし。甚(はなはだ)明るければ簾(すだれ)をおろし、くらければ簾をかかぐべし。

意訳

部屋の中では常に、南に向かって、窓に近く、明るい所に居るべきだ。暗い所に居ると気持ちが沈んで良くない。但し、明るすぎる所も、長い時間居続けるのは精神が疲れてしまって良くない。明るいのと暗いのと、中庸に合致し、半分ずつにすると良い。明るすぎる時はカーテンを掛けて、暗いときはカーテンを開ければ良い。

鑑賞

この訓は、益軒が300年前に日光によるビタミンD合成と、そこからセロトニン合成に至る代謝回路を知っていたのではないかと疑わしくなるほど、鋭い指摘です。現代精神栄養学では、皮膚でビタミンD合成に必要な時間は、「冬の12月の晴天日正午の札幌、つくば、那覇について、それぞれ139分、41分、14分」と見積もられています。そして、紅斑を生じるなど皮膚に有害な影響を及ぼし始める時間は、札幌227分、つくば98分、那覇42分」と見積もられています。

https://www.nies.go.jp/whatsnew/2014/20141127/20141127.html
 
※参考書籍
「セロトニン脳健康法」有田秀穂、中川一郎、講談社+α新書


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