新栄養素コリン

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1998年にアメリカで「コリン」が新しい栄養素に指定され推奨摂取量が定められました。体内で神経伝達物質アセチルコリンに生合成され、認知機能や記憶力の維持に役立つとされ、「頭がよくなる栄養素」とも言われます。食品中にはリン脂質「ホスファチジルコリンPC」レシチンとして含まれ摂取されています。コリンは、レバー肉、赤身肉、鶏卵、大豆、魚類、野菜類などに含まれます。残念ながら日本では摂取基準が定められていません。アメリカの国立衛生研究所の摂取基準を勉強して生活に取り入れましょう。

コリンの適切な摂取量(AI)
年齢、男性、女性、妊娠期、授乳期
生後6ヶ月、125 mg /日、125 mg /日
7〜12か月、150 mg /日、150 mg /日
1〜3年、200 mg /日、200 mg /日
4〜8歳、250 mg /日、250 mg /日
9〜13歳、375 mg /日、375 mg /日
14〜18歳、550 mg /日、400 mg /日、450 mg /日、550 mg /日
19歳以上、550 mg /日、425 mg /日、450 mg /日、550 mg /日

コリンを含む食物
食当たりのミリグラム(mg) 、所要摂取割合(DV%)
牛レバー、フライパン85グラム、356mg、65%
卵、ゆで、大きな卵1個、147mg、27%
牛肉赤身、蒸し煮85グラム、117mg、21%
大豆、ロースト、118cc、107mg、19%
鶏の胸肉、ロースト85グラム、72mg、13%
牛肉ひき肉、赤身93%、焼き、85グラム、72mg、13%
魚、タラ、85グラム、71mg、13%
しいたけ、118cc、58mg、11%
ジャガイモ、焼き1個、57mg、10%
小麦胚芽、トースト28グラム、51mg、9%

レバー肉を85グラム食べるのは大変ですね。卵1個食べても27%しか摂れませんから、毎日卵1個は必須じゃないでしょうか。

コリンは、成人女性の妊娠期と授乳期に不足しやすいとされている栄養素です。妊娠中の女性の約90%〜95%は、コリンのAdequate Intake (AI、適切摂取量)に不足していると懸念されます。葉酸やビタミンB12が不足している場合は、コリン不足の悪影響が増幅されるおそれがあります。つわりで大変ですが、レバーと卵を頑張って食べましょう。

 

※参考論文、脂質系栄養素:コリンの普及に際し、アメリカの現状から

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jln/26/1/26_89/_pdf

※参考書籍

久保田競監修、子どものためのブレインフード&レシピ71


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