出産すると寿命が延びる?

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国立がん研究センターが面白い研究を発表しました。

出産経験がある女性は、全死亡、心疾患死亡、脳卒中死亡、全がん死亡、乳がん死亡、および卵巣がん死亡のリスクが低いことが明らかになったということです。メカニズムは不明ですが、親であることによる社会的・心理的変化が健康的な生活の選択などにつながり死亡リスクが下がるのではないかと考えられているそうです。授乳経験についても、授乳中に分泌されるホルモンが肥満や糖尿病に対して予防的に作用し、死亡リスクを下げると考えられるとのこと。閉経が遅いことや、生殖可能期間が長いことも、死亡リスク低下と関連づけられていますが、エストロゲンなどの性ホルモンの暴露期間が長くなることにより、循環器疾患の予防効果が得られたと考えられるそうです。

疫学研究っていうのは面白いですね。様々な生活習慣や生活状況から、様々な病気の罹りやすさや死亡リスクの程度を教えてくれるんですね。その他にも、独身者の平均寿命が短いとか、高所得者の平均寿命が長いとか、様々な社会条件が寿命に影響すると言われていますね。

※独身者の死亡率が既婚者に比べて24パーセント高かったというメタアナリシス
https://academic.oup.com/aje/article/174/4/379/137060

男性も、結婚・子育て経験が寿命にプラスに作用する可能性はありますね。じゃあ単身者はどうすれば良いのか、子供が居ない夫婦はどうすれば良いのか、未亡人はどうすれば良いのか、それは、諦めるということではなく、社会的な生活、規則正しい生活を心掛ければ良いと思います。夫婦関係の代わりに、親戚友人との交際を増やしたり、子育ての代わりに、地域ボランティア活動などで子供とのふれあいを維持すれば良いと思います。


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